【d!】螟｢縺ｮ荳ｭ【sha】 (ページ6)

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『な、なんでっ…』

「なんでって？…んふっ、それは秘密」

楽しそうに微笑むシャオロン。

「連絡も無いから心配したんやで？
　それに、学校にも全然来おへんし…“あのお呪いが嘘”なんかと思って焦ったわぁ」

『…は？お、お呪い…？シャオロン…なにか知ってるの…？』

そう聞いてもシャオロンは微笑みながらそのどろどろした甘い瞳で私を見ているだけ。
疑いたくないがもしかしてこれは自然じゃなくて、
シャオロンがわざとそんな夢を見させたって事なの…？
そう思うと同時に全身の血がさァ、と引いていく感覚がした。

「…まぁ、嘘やないみたいでよかったわ」

『…え？それってどういう＿＿』
　
　
突然、視界がぐわんと大きく揺れた。
　
　
あたまが、いたい
　
　
　
ぐるぐる…
　
　

ぐるぐるぐる、
　
　
　
ピタ、と視界の揺れと頭痛がおさまった。

そして次に見えた景色は＿＿＿
　

　
　
『…は、？』

黄色で埋め尽くされた家の中だった。
食器も家具も壁も天井も、何もかも黄色だらけだ。
そして窓の外に見えるのは、夢で何度も見てきたあの永遠に続く広い向日葵畑。

なんで、私は寝てないのに

「これでやっと一緒やね」
　
後ろから、あいつの声が聞こえた。

『シャオロンっ…ここはどこなの！？
　なんでこんなことするの！？』
　
「ここは俺の夢の中の世界やで。
　俺な、Aが転入して来た日に一目惚れしてん。
　どうしても結ばれたくて、自分だけのモンにしたくて…
　けど閉じ込めたしりたらいつか警戒に絶対捕まってまう。
　Aと会えなくなるなんて嫌や。」
　
『っ、じゃあなんで…！！』
　
「けど、別に閉じ込めたくないなんて言ってないで？
　現実がダメなら、誰も来れない夢の中に閉じ込めてしまえばええんやって気づいたんよ。」
　
気持ち悪いほど口の端が釣り上がった彼に狂気を感じた。
　

狂ってる

　
『で、でもどうやって…』
　
「ただ“お願いごと”しただけやで？
　そんなことよりお腹空いたやろ？何食べる？なんでもあるで。
　
　なんてったってここは夢の中やからな。
　俺が望んだものはなんでもあるし、なんでも出てくる。」
　
　
　
私は只々その場で突っ立って絶望しているだけだった。
　
　
こんなのおかしい。こんなはずじゃなかった。
　
　
　

ぐるぐるぐる→←✻